セラミック・プラスチックを使用した「目立ちにくい」ワイヤー矯正装置

各歯に装着する部品(ブラケット)を従来の金属製からセラミックやプラスチックを使用することで目立ちにくい装置です。左の写真では、上顎の前歯にセラミック製のブラケットを装着しています。歯の移動は従来の装置と同様の効果がありますので、あらゆる症例に適用可能です。
透明マウスピース型矯正装置(インビザライン)

当院では、米アラインテクノロジー社の提供するインビザライン(薬機法対象外)を導入しています。矯正歯科医師の設計した治療計画にあわせて、10日から2週間ごとに新しいマウスピースに交換しながら徐々に歯を動かしていきます。ワイヤーを使用しない治療法ですので、装着していることが他人にはほとんどわかりません。また、普通に食事や会話もでき、痛みも少ないのが特徴です。マウスピースは、就寝時を含む1日20時間以上の装着が必要です。デメリットとしては、他の装置に比較して費用がやや高額になることや、症例によっては適用できない場合があることです。(薬機法対象外ですので医薬品副作用被害救済制度の対象にはなりません)
マウスピース矯正とワイヤー矯正の比較
マウスピース矯正 | ワイヤー矯正(セラミックタイプ) | |
---|---|---|
装置の見た目 | ![]() 〇装置していることが他人にもほとんどわからない | ![]() △従来の金属タイプよりは目立ちにくい |
装置の取り外し | 〇食事や歯ミガキの時には取り外すことが可能 | ×装置が終わるまで外せない |
虫歯・歯周病のリスク | 〇取り外して歯磨きできるのでリスクが小さい | ×専用歯ブラシで時間をかけて歯磨きしないとリスクが大きい |
痛み | △歯にかかる圧力が小さいため痛みが少ない | ×ワイヤーを調整した後、数日間痛むことがある |
食事 | 〇取り外せるので普段通り食事ができる | △食べ物によっては装置に絡まったり装置の脱落をきたす。 |
トラブル | △マウスピースを紛失しないよう自分で管理する必要がある | ×装置が脱落した場合はすぐに歯科医院を受診する必要がある |
費用 | △ワイヤー矯正と比較すると割高になる | 〇マウスピース矯正と比較するとリーズナブル |
適用症例 | △症例によっては適用できない場合がある | 〇全ての症例で適用可能 |
マウスピース矯正(インビザライン)は矯正歯科治療を専門にしている歯科医院で
最近、一般歯科医院でもマウスピース矯正(インビザライン)が導入されているようです。従来のワイヤー矯正のように矯正装置を歯に装着する技術が必要ないからです。しかし、マウスピース矯正(インビザライン)の場合、治療終了時の歯並び・咬み合わせの設定や動かす歯の順番・スピードなどの設計が非常に重要になります。そして、この設計には、歯科医師の矯正治療の知識や経験が大変必要になります。また、歯科医師によって設計も違うため、マウスピース矯正(インビザライン)の治療をどこの歯科医院で受けても同じということにはなりません。従って、マウスピース矯正(インビザライン)の場合も、矯正治療を専門におこなってきた歯科医師による治療をお勧めします。歯列を拡大する装置

拡大床(しょう)矯正装置永久歯のはえるスペースを獲得するために歯列の幅を広げる装置です。装置に埋め込まれたスクリューを調節することで、歯列を広げることができます。まだ乳歯が残っている歯列のお子様に適用されます。取り外し可能ですが、効果は限定的です。そのため、限定した症例にしか適応になりませんが、最近「早く矯正治療を始めたら安価で簡単になおります」と言って、将来の予測もされずに安易に使用される例が増えています。
当院でも他院でこの装置を長期間にわたって使用したあげく改善しないため受診される患者様がおられます。将来どのような歯並びと骨格になるか長期にわたる視点で治療をご提供できるのは矯正専門歯科医院です。

固定式側方拡大装置歯にスクリューを固定させた装置で患者様は取り外しできません。拡大床装置と同様に歯列の幅を広げる目的で使用されますが、効果が大きいため将来、永久歯を抜歯せずに配列できる可能性が高まります。また、永久歯がはえそろった方にも適用できます。